Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1122

最近、サイトの反応が落ちてきているようなのですが、理由はどう調べればいいですか? [誰もが受けたい!アクセス解析5分クリニック] | Web担当者Forum

Image may be NSFW.
Clik here to view.

Image may be NSFW.
Clik here to view.

この記事を読むのにかかる時間: 約 4 分
Image may be NSFW.
Clik here to view.
誰もが受けたい!アクセス解析5分クリニック
Image may be NSFW.
Clik here to view.
丸山先生
医者:丸山先生(35歳・男)
当クリニックの代表。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
来栖あきら
研修医:来栖あきら(25歳・男)
イケメンの研修医。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
綾瀬ゆい
研修医:綾瀬ゆい(25歳・女)
優しい天然ボケの研修医。

ここ「アクセス解析5分クリニック」には、Webサイトについてさまざまな悩みを抱えた患者が、毎日のようにやってくる。研修医の来栖と綾瀬はデコボココンビだが、院長の丸山先生がとにかく名医。たった5分ですべての悩みを解決する!というのだ……。(登場人物紹介を詳しく見る

今回のお悩み
最近、サイトの反応が落ちてきているようなのですが、理由はどう調べればいいですか?

過去の履歴がなければ、変化の理由はわからない

最近、私のサイトの反応が悪くなってきているのよ。

どのくらい悪くなっているの?

アクセス数は全盛期の20%ダウンだし、コンバージョン数も月あたり5件ほど減ってるの。でも理由がわからなくて。

反応が落ちた理由を知りたいのだね。自分の中で、何か思い当たることはあるかな?

毎月いろいろ施策をしています。でも、何をやってもダメで……。

少し整理してみよう。

結果が変化したということは、自分が変化したか、相手が変化したか、またはその両方かのどれかだ。そこで、まずは自分を振り返ってみよう。

今まで何をして、どう変化してきたのか教えてくれないかい?

それは、いろいろしましたけど、正確には覚えていないです。

それはまずいね。自分がいつ何を実施したのかメモしておかないと、何が原因で問題が発生しているのかわからないよ。過去の履歴がなければ、今の変化の要因を探ることは不可能だ

メールなどを読み返せば、いくつかの施策は思い出すと思います。

Googleアナリティクスには、ちゃんと「アノテーション」という機能があるから、これを使えばメモを残せるよ。便利だからぜひ使ってみて。

Googleアナリティクスのメモ機能(アノテーション)の使い方
参考: http://site-kaiseki.com/googleanalytics/cat8/ga-1.html
Image may be NSFW.
Clik here to view.
折れ線グラフ上で、メモを残したい日付のマーカー(「●」のポイント)をクリックすると、吹き出しウィンドウが表示される。その下に表示される[Create new annotation...]をクリックする。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
下に表示されるボックスにメモを書いて保存する。メモには、作業内容と作業時刻を入れておくといいだろう。

何の数値が変化した?

次に、どの数値が変化したのかはモニタリングしているかい?

はい、アクセス数とコンバージョン数は毎月確認しています。

大切なポイントは押さえているみたいだね。では、数値の悪化と、Webサイトへの施策との間に関連はありそうだろうか?

それが、たくさんの施策をしすぎて、どれが悪影響を与えているのかよくわからないのです。サイトの修正を繰り返すうちに、いつの間にか数値が悪くなってしまったようで……。

OK! ではまず、事実だけをおさえよう。数値が悪化したのはいつからだろう?

3か月前から悪化しています。

3か月前というのは少し大雑把な表現だね。綾瀬さんは1週間単位でWEBサイトを細かく修正しているでしょう? そうすると、1週間単位でモニタリングしないとね。

そうですか……。残念ですが、1週間単位でのモニタリングは実施していなかったので、データが残っていません。

ほとんどのアクセス解析ソフトでは過去にさかのぼってデータが取得できるよ。手間はかかるけど、施策前後の変化を捉えるために、数値をもう少し細かく見てみよう。

正確に事実を捉える

遡って調べてみました! 1週間単位で見比べるとよくわかりますね。どうやら、トップページの変更時からコンバージョン数が落ち込んでいるようです。

ということは、トップページの改変が良くなかったのですね!

結論を出すのはまだ早いよ。現状をしっかり捉えきれていないからね。

どこ経由のどのキーワードのコンバージョンが減っているのか、もう少し詳細に見てみよう

そこまで詳細に見る必要があるのですか?

統計的なデータが溜まる前にたくさんの施策をしてしまった場合、施策と成果の関係を判断するのはとても困難なんだ。施策のどれか1つが原因ではなく、複合的に影響をおよぼすこともあるしね。先ほど伝えたように外部の要因もあるかもしれない。

それほど要因が多ければ、結局、原因はわからないのではないですか?

だからこそ、事実をたくさん集めて判断するようにしなくてはならないんだ。原因推測の精度を上げて、自分たちに自信を持つためにもね。

どれくらいのデータを集めればいいのですか?

一概には言えないけど、「お客さんを想像できる」というのが目安になるかもね。たとえばコンバージョンに関して言えば「数値が減った」というのではなく、申し込むお客さんが減ったということだろう?

じゃあ具体的に、「どういうユーザーが減ったのか?」ということは捉えておきたいよね。

だから、媒体ごとやキーワードごとで、変化を捉えるのですね。

そう。お客さんが見えてこなければ、判断のしようがない。リピーターか新規かというのも大切だよね。

最後に推測する

もう少し細かく確認しました。確かにトップページだけではなく、ランディングページ変更も影響してそうです。直帰率が上がっていますし、申し込み数がぐっと減っています。

いいね。後はその時期に外的要因に変化がないかどうかを調べてみよう。競合サイトの台頭とかね。

外的要因ですか……。これこそ過去にモニタリングしていないとわからないですね。失敗しました。

そうだね。もし外的変化を毎回確認するのが大変であれば、ルールを決めて運用すると良いと思うよ。1か月に一度とか、数値に変化があったときには競合サイトを確認するとかね。

じゃあ、まとめよう。

◇◇◇

サイトの反応が落ちてきた、つまり何かしら数値が変化したということは、内的要因か外的要因か、もしくはその両方が変わったということだ。それを調べるにも、常日頃から「内外で何が変化しているのか?」ということは必ずメモを残していこう。加えて、重要な数値をモニタリングすることで環境の変化に気付くことができる。

つまり、「メモ」と「モニタリング」は必須なんだ。

その上で、変化が起こったら、何が変化したのかを詳細に捉えよう。このときのポイントは、顧客側の変化を明確に言えるまでデータを揃えることだ。たとえば、「Yahoo!で『ペットフード』と検索して商品販売ページから入ってきた人の申し込む確率が0.3%下がっている」というように、事実を捉えるんだ。

メモと詳細なデータ。そこまで揃えたら、後は何が原因だったのか、チームで推測してみよう。きっと何か見えてくるものがあるはずだし、次の施策のアイデアが浮かぶはずだ。

今日の処方箋

お悩み最近、サイトの反応が落ちてきているようなのですが、理由はどう調べればいいですか?

アドバイス過去のメモと詳細なデータを揃えて判断しましょう。

以下3ステップで進めていきます。

  1. Image may be NSFW.
    Clik here to view.
    1
    【1分】 まず自分たちが何をしてきたのか施策を時系列に並べる

    Googleアナリティクスのアノテーション機能をぜひ使いこなしましょう。

  2. Image may be NSFW.
    Clik here to view.
    2
    【1分】 落ちてきた数値の変化も時系列に並べる
    • いつから数値が変化していますか?
    • 施策との関連性はありそうですか?
  3. Image may be NSFW.
    Clik here to view.
    3
    Image may be NSFW.
    Clik here to view.
    4
    Image may be NSFW.
    Clik here to view.
    5
    【3分】 詳細に事実を集めて理由を推測する

    反応が落ちた、数値が減ったと一概に言わずに、いつ、どのようなお客さんの反応が落ちたのか、詳細を捉えましょう。

    特に以下5つの変化はおさえてください。

    1. 媒体の変化
    2. キーワードの変化
    3. 新規の変化/リピーターの変化
    4. ランディングページの変化
    5. コンバージョン率の変化

    この他にも、キーワード別のサイト滞在時間の変化なども必要かもしれません。自分自身のビジネスにあわせて、追加でおさえるべき数値を決めて、モニタリングしましょう。

※キャラクターイラスト(来栖、綾瀬):「コミPo!」にて制作

丸山耕二(ホームページ診断クリニック.com)
「ホームページ診断クリニック.com」代表。大手SIERのシステムエンジニア、SEOコンサルティング会社を経て独立。現在はアクセス解析を中心とした成約率アップコンサルティング業務を手がける。2009年よりGoogle Analytics英語版の認定資格(GAIQ)を取得。難しいアクセス解析を楽しく伝えるをモットーに“Web業界の池上彰”を目指し活動中。

この記事に関連する他の記事を見る

※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:最近、サイトの反応が落ちてきているようなのですが、理由はどう調べればいいですか? [誰もが受けたい!アクセス解析5分クリニック] | Web担当者Forum
Copyright (C) IMPRESS BUSINESS MEDIA CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

Image may be NSFW.
Clik here to view.

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1122

Trending Articles