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ソーシャルメディア・クチコミ分析ツール7種 徹底比較+ソーシャルリスニング入門 [Product Showcase] | Web担当者Forum

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この記事を読むのにかかる時間: 約 17 分

Twitter、Facebook、mixiなど、ソーシャルメディアをマーケティングに活用する企業が増えてくる中で、ソーシャルメディアのモニタリング、あるいはリスニング(傾聴)といった言葉をよく耳にするようになってきた。この記事では、企業がソーシャルメディア上で顧客の声を聴くこと、ソーシャルリスニングに取り組むための実践方法についてツールとともに解説する。

まず、ソーシャルリスニング活用のポイントを前半で解説し、ツール解説は記事の後半で行う。

ソーシャルリスニングで日常の声を聴く

ソーシャルメディアが登場する以前は、企業が顧客の声を聴く機会は限られており、アンケートやインタビューなどを通じて収集するのが一般的であった。しかし、ソーシャルメディアの普及によって顧客の日常の声を聴くことができるようになり、それを使わないのはもったいない、ということで注目されているのだ。

これまでの顧客の声を聴く手段
  • アンケート調査
  • グループインタビュー
  • お客様窓口への問い合わせ・クレームなど
顧客の声を聴く新たな手段
  • ソーシャルリスニング

アンケート調査やグループインタビューなどは、どうしても質問に誘導された答えになってしまったり、無意識に模範的な答えをしてしまう、といった問題がある。実施までの準備や調査をまとめるまでに時間がかかり、予算も大きくなりがちだ。

お客様窓口への問い合わせ・クレームは、そういう行為を面倒に思わない人たちの声は聴けるが、そうではない人たち(サイレントカスタマー)の声を聞くことはできず、クレームもせずに他社に鞍替えしている人たちの実態がつかめない、といった問題がある。

そうした中で、新たに顧客の声を聞く手段として注目を集めるようになったのがソーシャルリスニングだ。ソーシャルリスニングでは、ソーシャルメディア上で人々が日常的に語っている内容を分析するので、アンケートのように質問に影響されることがないこと、またお客様窓口に寄せられないような生の声も聴けることという2つのポイントで、これまでの手段にないメリットがあると言える。ソーシャルメディア上で日々語られている声を聴くため、短期間かつ低コストで実施できるのも特徴だ。

一方で、ソーシャルリスニングは注目されているものの、まだ新しい分野なので誤解も多い。よくある誤解は、自社のTwitterアカウントやFacebookページで顧客の声を聴き、そこでのエンゲージメント効果を測定することと、ソーシャルリスニングを混同してしまうことだ。

もちろん、自社アカウント上で顧客の声を聴くことも大切ではあるが、ソーシャルリスニングは広くソーシャルメディア上の世間の声を分析することであり、自社のTwitterアカウントや自社のFacebookページ上に限った話ではない

ソーシャルリスニングの効果は

ソーシャルリスニングは顧客の声を聴く手段として注目すべき手段だというのはいいとして、実際にそれで成功した事例があるのか、気になるところだ。少し脱線してしまうが、データマイニングの分野では、次のような話が成功事例としてよく引き合いにだされる。

スーパーでオムツとビールが一緒に買われる傾向がデータマイニングによってわかったので、オムツとビールの売り場を隣同士にしたらもっと売れるようになった

そういった話がソーシャルリスニングでもあるのなら、ソーシャルリスニングの効果がわかりやすい。

再発売されたチョコレートバー「Wispa」(c)Nick Burcher

筆者が注目している事例は、イギリスのキャドバリー社が発売するチョコレートバーの事例だ。ある日、キャドバリーの製品担当者は、販売中止していたチョコレートバーの復活を望むクチコミをソーシャルメディア上で見かけた。そこから、ソーシャルリスニングツールで顧客の声を分析し、そのデータで社内各方面を調整して再発売にこぎ着け、リバイバルヒットとなった例がある。

ツールによる分析によって、どこでどんなことがどういう人たちにクチコミされているのか、どれだけのクチコミの量があるのかを明らかにすることができたので、社内の説得材料として有効だったというのだ。この例では、ソーシャルリスニングでチャンスを発見したのではなく、確かなチャンスがあるという裏付けデータを得たことで、社内調整に成功したというのがポイントだ。

また、クチコミの内容やクチコミしている人たちの人物像からプロモーションの方向性のヒントを得ることができ、それを基にノスタルジーを刺激するプロモーションをFacebookページを中心として実施したところ、そのチョコレートバーはキャドバリーの主力商品となり、メーカーとしての年商30%増に貢献したという(詳しくはNick Burcher著『Paid, Owned, Earned』のChapter Two: Listening参照)。

ソーシャルリスニング5つの基本活用

ソーシャルリスニングの成功事例はわかったが、実際に取り組む際にはどういった目的でやればいいのだろうか。ソーシャルリスニングを実施する主な目的は、大きく分けて以下の5つに整理できる。

  1. ブランド言及状況の把握
    • ソーシャルメディアにおける自社ブランド言及数・センチメント(ポジネガ)を把握する
    • 競合他社とブランド言及状況を比較する
    • 自社活動(キャンペーン、イベント、商品発売など)のインパクトを把握する
  2. インフルエンサーの特定
    • インフルエンサーを発見し、ユーザー参加型のキャンペーンに招待する
    • インフルエンサーとの会話を活性化し、波及効果を高める
  3. 広報的リスクマネジメント
    • 風評や炎上の火元を把握する
    • 炎上を防止したり沈静化したりするための対策を行う
  4. 消費者インサイトの抽出
    • 消費者ニーズや批評から、商品開発やマーケティング活動のヒントを得る
  5. カスタマーサポートの強化
    • 製品やサービスのサポートに要望や不満を持つユーザーに企業側から接触し、ユーザーの問題を解決する(いわゆるアクティブサポート)

これらの目的は上から下に行くほどハードルが高くなるので、まずは「ブランド言及状況の把握」を目的としてソーシャルリスニングに取り組むことがおすすめだ。これは、ソーシャルリスニングの第一歩であり、それをベースにしてソーシャルメディア活用施策に取り組むこともできるし、キャドバリーの事例のように社内調整の説得材料に使うこともできる。

また、「インフルエンサーの特定」「広報的リスクマネジメント」「消費者インサイトの抽出」「カスタマーサポートの強化」といった目的にステップアップすることもできる。

実施にはツールが欠かせない

ソーシャルリスニングを行うにはソーシャルリスニングツールが必要になる。たとえば、Twitterでブランド名を検索して目視するだけでもソーシャルメディア上の顧客の声を垣間見ることはできるが、ソーシャルリスニングの真意はソーシャルメディア上の世間の声を把握することにある。それらを人の手で逐一調査し、分類して分析するというのは手間がかかるため、ツールが欠かせなくなる。

ツールを使ってソーシャルリスニングをやるには、いくつか方法がある。筆者はエージェンシー(広告会社)側の人間なのだが、あえて第三者視点に立ち、どういう場合にどの方法がおすすめかを考えてみた。

実施方法 おすすめケース 注意点
ツールを自社で導入して分析する
  • 自社に適任者がいてノウハウを蓄積したい場合
  • 予算は抑えられるが、社内の人的リソースを確保する必要がある
  • 自社内で試行錯誤するための時間を投資することになる
ツールベンダーの分析レポートサービスを使う
  • 自社で分析するにはハードルが高いが、ソーシャルリスニングの分析結果を見たい場合
  • 基本的には定型的なフォーマットのレポートが提供される
  • レポートを依頼するのに適切なベンダーを選定する必要がある
エージェンシーに分析を委託する
  • 目的に適したツール選定や分析に時間をかけたくない場合
  • リスニングを糸口にソーシャルメディア活用を多面的に支援してくれるパートナーが欲しい場合
  • 自社でのツール利用・分析と比較しコストが高くなる
  • コストを抑えるにはエージェンシーが使い慣れたツールでレポートしてもらうことになる

社内の知見やリソース、予算などを考慮しながら、自社にとってどういう方法でソーシャルリスニングを実施するとよいか、検討する際に参考にしていただきたい。

初めてのソーシャルリスニング、6つのポイント

当たり前のことだが、顧客の声を聴くだけで満足していては意味がない。大切なのは、ソーシャルメディア上で聴いた顧客の声を、改善や新たな施策へと活用していくことだ。そこで。ソーシャルリスニングに初めて取り組む際のポイントを6つ挙げる。

1. ツールの分析結果は完全ではない

センチメント(ポジネガ)分析の数値データは相対値として使い、絶対値を意識し過ぎないほうがよい。ツールのセンチメント自動判定は発展途上の技術で、まだ完璧ではないからだ。ツールのクセを解明するよりも顧客の声の大局をつかむほうが重要なので、時系列比較や競合比較といった相対比較のための数値として使うのがよい。

2. 平均を求めるよりも競合と比較する

センチメント分析で、一般的にポジネガの比率は普通どれくらいなのか気になるかもしれないが、業界をまたがった平均に意味はない。業界や商材によって違うので、競合他社と比較したほうがよい。

3. Twitterを分析対象に入れる

ソーシャルメディアの中でも、Twitterは書き込みを公開にしている人が多く、思ったことをすぐ気軽に書き込む傾向があるメディアなので、時系列でのピークがはっきり出やすく、センチメントがはっきり出やすいという点で、ソーシャルリスニングに向いたメディアだといえる。

4. Facebookは今のところ分析対象として重視しなくてよい

Facebookは書き込みを公開しているごく一部の人のしか分析対象にならないので、現時点では重視しなくてよい。「Facebookには国内に1000万人のユーザーがいるのだから分析しないといけない」のように考えなくてもよい。

5. 分析対象メディアは自社ブランドに合わせて検討する

ソーシャルリスニングでは、Twitterとブログが基本的な分析対象メディアとなるが、その他に何を分析対象としておくかは、自社ブランドの特徴に合わせて検討する。たとえば、Q&Aサイト(Yahoo!知恵袋など)、レビューサイト(カカクコムなど)、掲示板(2ちゃんねるなど)、Facebookといったところだ。よくわからなければ、まずTwitterとブログから始めるといいだろう。

6. 自社ブランドの全体的なバロメーターとして捉える

人々がソーシャルメディアで話題にするネタは幅広く、自社のソーシャルメディア施策の反響をチェックするだけではもったいない。新製品発表、山手線ジャックや路面店の店頭ディスプレイ、対応の良くない店員など、企業に対して話題にするネタは様々だ。ソーシャルメディア上の取り組み以外にも目を向けてチェックするのがよい。

おすすめソーシャルリスニングツール7選

おすすめソーシャルリスニングツール7選 徹底解析

最後に、ソーシャルリスニングを実施するうえで必要になるツールを紹介する。ツールは多数出回っているが、今回は筆者の周辺でよく利用されているものを中心に、以下7つのツールを紹介する。

※製品情報は3月末調査時点のもの。
  1. クチコミ@係長
  2. ブームリサーチ
  3. ADPLAN SM
  4. コミュニケーションエクスプローラー
  5. Social Insight
  6. BuzzMetrics
  7. Crimson Hexagon Forsight

7つのツールのうち、「ブームリサーチ」と「ADPLAN SM」に関しては、ホットリンクの「クチコミ@係長」をエンジンとして利用しているので、「クチコミ@係長」の姉妹版だとも捉えられる。他のツールはそれぞれ独自のエンジンを用いている。サイバー・コミュニケーションズ社の「コミュニケーションエクスプローラー」やユーザーローカル社の「Social Insight」、また欧米で実績があり日本語分析にも対応する「BuzzMetrics」と「Crimson Hexagon Forsight」を紹介していこう。

これらのツールを以下の7つの軸で比較していく。

  1. 分析対象メディア
    分析の対象となっているメディア(ブログ、Twitter、掲示板、レビューサイトなど)
    ※対応メディアは青色で、非対応メディアは灰色で示す。
  2. Twitterの取り扱い
    Twitterの分析は基本プランに含まれるか(オプションとしているサービスは多い)
  3. センチメント分析方法
    ポジネガの判定方法
  4. 過去データ分析
    ツール利用開始時に過去にさかのぼった分析ができるか
  5. インフルエンサー分析
    キーワードについて語っているインフルエンサーをリストアップできるか
  6. 特徴的な機能
    そのツールならではの特徴的な機能
  7. 価格

ツール選びで気をつけたいのは、まず自分がどんなことを分析したいのか整理することだ。たとえば、広く自社ブランドに対する一般消費者の声を集めたいというのであれば、まだ分析対象の少ないFacebookよりも、Twitterやブログを優先するのがよいだろう。他にも、BtoCビジネスの企業であれば、レビューサイトのクチコミを競合も含めて調査する、といったことが考えられる。

なお、ここで紹介するのは基本的なスペックであり、対応メディアや情報ソース量が多いから優れているというわけではない。実際にツールを選定する場合は、単純なスペック比較だけで決めるのではなく、ぜひベンダーにデモ、できれば無料トライアルを依頼して、自社キーワードを入れた場合のパフォーマンスや出力レポート画面を自身の目で確認してほしい。

クチコミ@係長
他社エンジンにも採用される定番のツール
提供ホットリンク URLhttp://www.hottolink.co.jp/kakaricho/

システム開発のホットリンクが自社開発しているツールで、他社へのOEM提供にも積極的。筆者の感覚では、利用している話を一番よく耳にするツールだ。分析対象メディアが充実していること、ツールのレスポンスの早さが特徴であり、たとえばツールから出力される結果データを見ながら検索条件を変えるなど、仮説検証をまわすような使い方でツールを使いたい場合におすすめ。

※4/27 15:00修正 分析対象メディアのニュースサイトを対応に修正しました
1.分析対象メディア
対応状況 (色地に太字の項目は対応、薄字の項目は非対応)
ブログ Twitter Facebook 掲示板 Q&Aサイト 2ちゃんねる
Google+ mixiページ YouTube レビューサイト ニュースサイト Wikipedia
解説
ブログ(20ブログポータル)、掲示板・Q&Aサイト、2ちゃんねる、Twitter、Facebookをカバー。特にブログは国内ブログ記事の90%以上をカバー。その他にテレビ放映内容、ウェブ検索キーワードも追加オプションで検索対象にできる
2.Twitterの取り扱い Twitter分析は追加オプションで提供。日本語のツイートは基本100%収集している。
3.センチメント分析方法 自然言語解析(係り受けの解析、ポジネガの対象物の推定、ポジネガの判定)
4.過去データ分析 Twitterは利用開始時からデータ収集するパターンと利用開始以前から蓄積されたデータを分析できるパターンを別料金で用意。ブログ、Q&Aサイト、2ちゃんねるは2006年11月までさかのぼった分析ができる。
5.インフルエンサー分析 Twitterについて提供。インフルエンサーのリストだけでなく、伝播図、さらに時系列での伝播図を表示できる追加オプションがある。
6.特徴的な機能
  • ツールのレスポンスが早く、平均10秒以下。
  • 分析結果を見て検索条件を変えるなど仮説検証の繰り返しに向いている。
  • ツール提供だけでなく、レポートサービスもある。
7.価格 初期費用10万円、月額費用10万円から。
※Twitter分析オプションは3キーワードまで月額2万円、1キーワード追加につき1万円。

ブームリサーチ
ソーシャルメディアサービスを総合的に提供
提供トライバルメディアハウス URLhttp://boomresearch.tribalmedia.co.jp/

ソーシャルメディアマーケティング事業のトライバルメディアハウスが提供するツール。クチコミ@係長のエンジンを使用しており機能も同等なので、すべて自社で分析するのではなく、トライバルメディアハウスにソーシャルメディアについて総合的なサービスを求める場合の選択肢になるだろう。

※4/27 15:00修正 分析対象メディアのニュースサイトを対応に修正しました
1.分析対象メディア
対応状況 (色地に太字の項目は対応、薄字の項目は非対応)
ブログ Twitter Facebook 掲示板 Q&Aサイト 2ちゃんねる
Google+ mixiページ YouTube レビューサイト ニュースサイト Wikipedia
解説
ブログ(20ブログポータル)、掲示板・Q&Aサイト、2ちゃんねる、Twitter、Facebookをカバー。特にブログは国内ブログ記事の90%以上をカバー。その他にテレビ放映内容、ウェブ検索キーワードも追加オプションで検索対象できる
2.Twitterの取り扱い Twitter分析は追加オプションで提供。日本語のツイートは基本100%収集している。
3.センチメント分析方法 自然言語解析(係り受けの解析、ポジネガの対象物の推定、ポジネガの判定)
4.過去データ分析 Twitterは利用開始時からデータ収集するパターンと利用開始以前から蓄積されたデータを分析できるパターンを別料金で用意。ブログ、Q&Aサイト、2ちゃんねるは2006年11月までさかのぼった分析ができる。
5.インフルエンサー分析 Twitterについて提供。インフルエンサーのリストだけでなく、伝播図、さらに時系列での伝播図を表示できる追加オプションがある。
6.特徴的な機能
  • ツールのレスポンスが早く、平均10秒以下。
  • 分析結果を見て検索条件を変えるなど仮説検証の繰り返しに向いている。
  • ツール提供だけでなく、レポートサービスもある。
7.価格 初期費用10万円、月額費用10万円から。
※Twitter分析オプションは3キーワードまで月額2万円、1キーワード追加につき1万円。

ADPLAN SM(アドプラン エスエム)
Twitter分析に特化しコストを最適化
提供オプト URLhttp://www.adplan.ne.jp/product/sm/

インターネット広告代理店のオプトが提供するツール。クチコミ@係長と同じエンジンを使用していながら、Twitter分析に特化することで、より安価に提供しているのが特徴。たとえば、Twitterを含んだ分析を低コストでやりたい場合におすすめ。

1.分析対象メディア
対応状況 (色地に太字の項目は対応、薄字の項目は非対応)
ブログ Twitter Facebook 掲示板 Q&Aサイト 2ちゃんねる
Google+ mixiページ YouTube レビューサイト ニュースサイト Wikipedia
解説
Twitterのほか、ブログ(20ブログポータル)、掲示板・Q&Aサイト、2ちゃんねる、Facebookをカバー。特にブログは国内ブログ記事の90%以上をカバー
2.Twitterの取り扱い 基本プラン内でTwitter分析を提供。日本語のツイートは基本100%収集している。
3.センチメント分析方法 自然言語解析(係り受けの解析、ポジネガの対象物の推定、ポジネガの判定)
4.過去データ分析 Twitterのみ追加オプションで過去データを提供可能。
5.インフルエンサー分析 Twitterについて提供。インフルエンサーのリストだけでなく、伝播図、さらに時系列での伝播図を表示できる追加オプションがある。
6.特徴的な機能
  • ツールのレスポンスが早く、平均10秒以下。
  • 分析結果を見て検索条件を変えるなど仮説検証の繰り返しに向いている。
  • ツール提供だけでなく、レポートサービスもある。
7.価格 初期費用10万円、月額費用5万円から。
※分析1キーワード追加につき1万円。

コミュニケーションエクスプローラー
独自のポジネガ分析で人の感性を把握
提供サイバー・コミュニケーションズ URLhttps://cocomimi.jp/

インターネット広告ソリューションのサイバー・コミュニケーションズが提供するツール。独自のエンジンによる、ポジネガの判定から一歩踏み込んだ自然言語解析が特徴。たとえば、ポジネガより踏み込んだ分析はしたいけれど、人手を使わずにできるだけツールに任せたい、という場合におすすめ。

※4/27 16:30修正 分析対象メディアのFacebook/Q&Aサイトを対応に修正しました
1.分析対象メディア
対応状況 (色地に太字の項目は対応、薄字の項目は非対応)
ブログ Twitter Facebook 掲示板 Q&Aサイト 2ちゃんねる
Google+ mixiページ YouTube レビューサイト ニュースサイト Wikipedia
解説
ブログ(10ブログポータル)、掲示板、レビューサイト、Twitter、ニュースサイト
2.Twitterの取り扱い 基本プラン内でのサービス提供。独自の収集方法により収集率90%程度。
3.センチメント分析方法 自然言語意味理解エンジンによる解析。単なるネガ・ポジだけでなく人間の感性(気持ち)を3段階48種類で分類し、ポジネガの対象物も推定。
4.過去データ分析 Twitterを含め2011年1月1日より蓄積を開始しており過去データ提供可能。過去のさかのぼりは最大13ヶ月間行うことが可能。
5.インフルエンサー分析 Twitterについて投稿者分析をオプションで提供。独自の指標である「波及力」「影響力」「跳躍力」「生起力」から「総合力」を測定し、インフルエンサーを特定。
6.特徴的な機能
  • 肯定・否定などの各感性(気持ち)対象となるワードを抽出するため、何が良く言われ、何が悪く言われているかを可視化できる。
  • 基本プラン内でのTwitterの過去分析。
  • 競合商品・サービスとの同一ワードでの好意度比較。
7.価格 初期費用10万円、月額費用10万円から(ともに税抜)

Social Insight(ソーシャルインサイト)
アカウント管理とリスニング機能を統合
提供ユーザーローカル URLhttp://social.userlocal.jp/

アクセス解析ツール開発のユーザーローカルが提供するツール。他のツールはソーシャルリスニングに特化したものだが、自社のソーシャルメディアアカウントの運用や分析を含めた総合ツールであることが特徴。たとえば、ソーシャルメディアの取り組みで使う分析と運用ツールを1つに集約したい場合におすすめ。

1.分析対象メディア
対応状況 (色地に太字の項目は対応、薄字の項目は非対応)
ブログ Twitter Facebook 掲示板 Q&Aサイト 2ちゃんねる
Google+ mixiページ YouTube レビューサイト ニュースサイト Wikipedia
解説
Twitter、Facebook、Google+、mixiページ、YouTube、Wikipedia(ブログは今後対応予定)
2.Twitterの取り扱い 基本プラン内でのサービス提供。収集率は国内ツイートの40%程度。
3.センチメント分析方法 自然言語解析、ポジネガ分析、特徴語抽出や品詞の自動分類に対応。
5.インフルエンサー分析 Twitterで影響力の強い(フォロワー数が大きい)ユーザーをリストアップ、特定キーワードについて発言回数が多い順にリストアップ。Facebookページに「いいね!」したユーザーを影響力の大きい(購読者数が多い)順にリストアップ。
6.特徴的な機能
  • Twitterアカウント、Facebookページの管理機能・分析機能。
  • アクティブサポート機能(Twitter上で自社について言及しているユーザーを発見し、コメントを送る機能)。
  • Twitterのユニークリーチ計測(延べ数だけでなく、実際に届いたユーザー数を集計する)。
7.価格 初期費用5万円、月額費用5万円から(10キーワードまでの分析に対応、ブログは今後対応予定)

BuzzMetrics(バズメトリックス)
プロのアナリストによる充実の分析レポート
提供ネットレイティングス
URLhttp://www.netratings.co.jp/solution/buzzmetrics.html

リサーチ大手のネットレイティングスが提供するツール。分析キーワードの設定で高度な条件指定ができること、多言語対応が特徴。また、ツール利用のみでなく、ネットレイティングスが行うネット視聴率調査やネットリサーチなど複数のデータソースを組み合わせたレポートも可能で、アナリストによる分析レポートが充実している。ただし、レポートサービスの値段は高め。

※4/27 17:30修正 記事公開時点で対応していたため、分析対象メディアのYouTubeを対応に修正しました
1.分析対象メディア
対応状況 (色地に太字の項目は対応、薄字の項目は非対応)
ブログ Twitter Facebook 掲示板 Q&Aサイト 2ちゃんねる
Google+ mixiページ YouTube レビューサイト ニュースサイト Wikipedia
解説
ブログ、Twitter、掲示板・Q&Aサイト、Facebook、ニュースサイト
2.Twitterの取り扱い 基本プラン内でのサービス提供。分析対象の詳細は非公開。
3.センチメント分析方法 高度な条件指定が可能なBoolean(ブーリアン)検索により、ポジネガ分析に対応。高度な条件指定ができるので、ポジネガの判定をカスタマイズできたり、分析対象としたい書き込みを柔軟に絞り込めたりするメリットがある。
4.過去データ分析 Twitterは、分析キーワード設定以降のデータが利用可能。ただし、契約以前に登録履歴のあるキーワードについては、登録以降直近20ヶ月分の利用が可能。Twitter以外は、過去20ヶ月分のデータを契約時より利用可能。
5.インフルエンサー分析 Twitterに限らずすべての対象メディアで、投稿の多いユーザーのランキング機能、特定のユーザーを指定して分析する機能を提供。フォロワー数や購読者数などの指標はなし。
6.特徴的な機能
  • 多言語、多地域展開。現在16言語、31国・地域の分析が可能。
  • ツール提供だけでなくアナリストによる分析レポートが充実。特に別途実施するアンケート結果やインターネット視聴率調査など、複数の情報ソースを駆使した分析に特徴。
7.価格 初期費用0円、月額費用30万円から(ID3つ)。
分析対象キーワード数や、選択メニュー数に制限なし。レポートサービスは別途見積もり。

Crimson Hexagon Forsight
(クリムゾン ヘキサゴン フォーサイト)

学習機能を搭載した米国ツール
提供Crimson Hexagon URLhttp://www.crimsonhexagon.com/

米国の調査会社Crimson Hexagon社が提供するツール。米国ではCNN、Microsoftほか多数の企業が導入しており、自然言語解析に学習機能があること、多言語対応が特徴。海外ツールながら、日本語の分析にも対応している。

1.分析対象メディア
対応状況 (色地に太字の項目は対応、薄字の項目は非対応)
ブログ Twitter Facebook 掲示板 Q&Aサイト 2ちゃんねる
Google+ mixiページ YouTube レビューサイト ニュースサイト Wikipedia
解説
ブログ、掲示板、Twitter、YouTube、ニュースサイト。必要なサイトを追加することも可能
2.Twitterの取り扱い 基本プラン内でのサービス提供。2009年から蓄積しているTwitterのデータを利用可能。特に2010年7月以降は100%蓄積している。
3.センチメント分析方法 自動解析と手動判定を組み合わせることで言語解析を行う仕組み。言語解析エンジンの初期出力に対してツール使用者が該当の書き込みや除外すべき書き込みを10~20個例示してやることで言語解析エンジンを学習させる。
4.過去データ分析 2008年から蓄積しているデータすべてを利用可能。分析対象によって異なるが、ブログ・ニュースは2008年、フォーラムは2009年、Twitterは2009年から部分的に蓄積開始し2010年から全量蓄積、2011年からYouTubeも蓄積開始している。
5.インフルエンサー分析 Twitterで影響力の強いユーザーをリストアップできる。影響力はフォロワーおよびフォロワーのフォロワー数、RTやメンション回数を指数化して評価。
6.特徴的な機能 手動判定による学習機能を持った自然言語解析エンジンにより、言語に関係なく分析ができるのが特徴。実際に米国、日本、中国、オーストラリア、ドイツ、フランス、イギリス、ブラジル、インドネシアといった国々で利用実績あり。
7.価格 コストはツール利用者数とダッシュボード設定内容に応じて変動。
◇◇◇

以上、7種のツールを紹介してきたが、それぞれに特徴があり、どんな場合でもこのツールが一番ということではない。繰り返しになるが、大切なのはソーシャルリスニングを行う目的を見定めたうえで検討することだ。ツールはあくまで人の手助けをするものでしかなく、コントロールするのは担当者であるあなた自身だ。自社の実施目的に沿ってツールを検討していただきたい。

五明 素紀(電通レイザーフィッシュ グローバルマーケティング部 部長)

15年以上にわたり、インターネットのビジネス活用をテーマにクライアント企業のご支援をしてきたデジタルマーケティングストラテジスト。

2010年に電通レイザーフィッシュに参画してから、グローバルマーケティング戦略、ソーシャルメディア戦略、ウェブ解析、ソーシャルリスニングといったマーケティングサービスを提供する部門を確立。一方で日系グローバル企業のクライアントパートナーとしても従事してきた。今年度からはマーケティングのチームと共に外資クライアント対応のチームも含めて統括している。

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※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
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