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GoogleアナリティクスPremiumとは? 有料版GAの特徴・機能・対象を解説! [GoogleアナリティクスPremium【短期集中連載】] | Web担当者Forum

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この記事を読むのにかかる時間: 約 5.5
短期集中連載(全3回)目次
  1. 第1回 GoogleアナリティクスPremiumとは? 有料版GAの特徴・機能・対象を解説!
  2. 第2回 GoogleアナリティクスPremiumの魅力「アトリビューションレポート」機能はここがスゴい!
  3. 第3回 GoogleアナリティクスPremiumに関する6つの疑問とその答
※この短期集中連載は、筆者小川氏のブログ「リアルアクセス解析」で公開された記事をWeb担当者Forum用に加筆・再編集して掲載しています。

GoogleアナリティクスPremiumに関する情報を、全3回の短期集中連載としてお届けします。

第1回は、GoogleアナリティクスPremiumとはどんなものかを通常版やSiteCatalystとの機能比較で紹介し、どんな状況で導入を検討すべきかを解説します。

GoogleアナリティクスPremiumとは?

GoogleアナリティクスPremiumとは、Google社が提供している有料アクセス解析ツールです。

Google社が提供している無料アクセス解析ツール「Googleアナリティクス」をベースに作成されたアクセス解析ツールで、見た目や操作性などはGoogle アナリティクスとほぼ同じです。

GoogleアナリティクスPremiumの紹介動画(英語)

GoogleアナリティクスPremium 10の特徴

おさえておきたいポイントは以下の10の内容になります。

  1. 現時点では米国・カナダ・英国のみの提供。日本の提供時期は未定(初夏ごろには開始されるのではないかと期待されている)

  2. レポートの違いは少なく、現時点ではアトリビューションモデルのレポートのみが追加されています

  3. 多くの「件数制限」が緩和されています

  4. ログデータのオーナー(所有権)が利用企業側にあることを契約上明記している(無料のGoogleアナリティクスの規約では、だれのものなのかは明記されていません)。

  5. 利用料は約100万円/月(米国の場合、1ドル80円で計算)。PVが増えても利用料が変わらないのが特徴

  6. GoogleアナリティクスからGoogleアナリティクスPremiumへの移行には計測記述の変更は必要なし

  7. 画面のインターフェイスに大きな変化はなし

  8. 返金にも対応したSLAの締結が可能

  9. レポートデータはサンプリングされずにダウンロードできる

  10. 料金には導入ガイド・教育トレーニング・サポートが含まれます。販売は、直接販売(日本は未定)または認定リセラー経由(「認定リセラー」とは、「認定パートナー:GACP」とはまた別の資格をもった企業)。

※Web担編注 この次に機能比較表を掲載していますが、実際のところ、GoogleアナリティクスPremiumを機能面だけで判断するのは適切ではないと考えられます。というのも、通常版のGoogleアナリティクスはすでに高機能アクセス解析ツールとしての機能を備えているからです。

ここで示した10の特徴とGoogleアナリティクス通常版の機能強化状況などを見ると、GoogleアナリティクスPremiumは、機能から見るよりも、技術的な支援や情報提供といった面での「サポート」や「契約」という、企業ユース(特に大企業)で問題となる点を解決することをまず主眼に置いているサービスだと考えるほうが自然でしょう。

機能比較表

GoogleアナリティクスPremiumについての各種情報を、通常版のGoogleアナリティクスと、有料アクセス解析ツールの代表格でもあるSiteCatalystとの比較表として用意しました。

利用時の注意点
  • 2012年5月26日時点の情報です。
  • 正確性については万全を期しておりますが、不正確な記載や誤記などを含む可能性があります。内容の正確性、有用性、道徳性、安全性などについては、いかなる保証を行うものでもありません。
  • その他の内容に関しては備考をご確認ください。
  • Googleアナリティクスに関する情報は、Googleの公式サイトの情報を利用しておりますが、一部情報に関しては認定代理店の情報を利用しています。
項目 Googleアナリティクス
Premium
Googleアナリティクス
通常版
SiteCatalyst
(参考)※1
開発元 Google Google Adobe Systems
値段 $150,000(約1,200万円)
10億ヒットまで※2
無料 非公開
サポートチーム ×
アカウントマネジメント ×
導入スペシャリスト ×
(別料金)
トレーニング ×
(別料金)
ヘルプセンター
フォーラム
×
パートナー(代理店)
サポート

(代理店に依存)
月間分析ヒット数※2 10億 1,000万 10億以上の実績あり。
上限は不明
レポートでの表示行数 200万 5万 50万※3
サンプリング あり/なし あり なし
サンプリング
開始訪問数
5000万 50万 なし
データ反映時間 4時間
(98%以上)
24時間以上
(早く反映される場合も)
数分~1日
(レポートの種類で変わる)
マルチチャネル分析
アトリビューション
モデリング
× ×
キャンペーン測定
アドワーズ自動連携 ×
カスタム変数 50 5 75×2※4
目標設定数 20 20 100
アドバンスセグメント
リアルタイムデータ ×
サーバーでの
事前集計・変換処理
× ×
(別料金)
ユーザー管理機能
ローデータ取得 × ×
(別料金)
Cookie 1st Party 1st Party 1st/3rd Party
データ収集保障 99.90% × 不明
レポート正常表示保障 99% × 不明
データ保存期間 不明 25か月保障 3年保障
  1. ※1 Ver 15に準拠。
  2. ※2 ヒットとはイメージリクエストが送られた回数。ページのアクセス以外にも、イベントやeコマースでの送信も含みます。
  3. ※3 月単位で取得できる変数(例:キーワード)が50万件まで。
  4. ※4 利用方法が違う2種類の変数がそれぞれ75個ずつ用意されています。

GoogleアナリティクスPremiumを利用するのはどんな場合?

米国の月額100万円程度のコストを考えると、利用できる企業は限られてくるのではないでしょうか。GoogleアナリティクスPremiumを利用するケースは大きく分けて2つあるかと思います。次のいずれかです。

  • すでにGoogleアナリティクス(通常版)を利用している人がPremiumに移行する
  • 別の有料アクセス解析ツールを利用している人がPremiumにスイッチする
※新規でいきなりGoogleアナリティクスPremiumを利用することはめったにないでしょう。タグも無料版Googleアナリティクスと共通のため、まずは無料版からの利用になると思います。

では、この2つのケースそれぞれでPremiumを検討するべき状況を、以下に示します(「どういう場合にGoogleアナリティクスPremiumを利用するのがいいのか」については、第3回で詳しく解説します)。

すでにGoogleアナリティクスを利用している場合
  • 月間1,000万PV以上の大規模サイト
  • 実装サポート・問い合わせ・トレーニングのサポートが必要
  • サンプリングや上限設定など、どうしても解決したい「制限」がPremiumで解決できる場合
現在別の有料ツールを利用している場合
  • 機能面でGoogleアナリティクスより劣っているツールを利用している
  • 実装サポート・問い合わせ・トレーニングに対する不満がある
  • コスト的に現在利用している有料ツールよりGoogleアナリティクスのほうが安い

どちらのケースが多くなるのかは、正直わかりません。

有料アクセス解析ツールには、

  • 月間数万~数百万PVまで対応している中規模サイト向けツール
  • 月間数千万~数十億PVまで対応している大規模サイト向けツール

があります。Premiumは後者に属するツールであり、同様のツールとしては「SiteCatalyst(アドビ)」「Coremetrics(IBM)」「Visionalist(デジタルフォレスト)」などがあります。

私はこれらのツールをすべて利用した経験がありますが、レポート面・機能面共に大きな差はありません(データの取得方法は基本一緒であるため)。

そうすると、これらのツールの差別化要因は次の通りとなります。

  • サポート(トレーニング・実装・問い合わせ)の質 ―― 「質」とは、スピード・人員数・人員のスキルなどを指します。

  • レポートのレスポンスやUXなどの使いやすさ ―― ナビゲーションのしやすさ・カスタマイズの有無、1か月分のキーワードレポートを表示するのにかかる時間など。

  • その中でもツールによって発生する機能差 ―― ローデータのダウンロード・マスターデータのインポート・権限管理の豊富さ(レポート単位・IP制限)・iPhone/Androidアプリの有無など。

これらの差別化ポイントは、場合によっては追加の費用がかかります。

そのため、こうした有料ツールの利用を検討する際には必ず、

  • 本当に必要な要件の洗い出し
  • トータルコストの算出(ツール利用料だけではなく、サポート・運用・入れ替えコストなど)
  • ツール利用者の確保

などを考慮するようにしましょう。

◇◇◇

次回はPremiumにしかないレポート「アトリビューション分析レポート」についてその詳細や活用シーンを紹介していきます(近日公開)。

この記事は、ブログ「リアルアクセス解析」の以下の記事をWeb担当者Forum用に加筆・再編集して掲載しています:
小川 卓(おがわ たく)

小川 卓(おがわ たく)

1978年3月23日、横浜生まれ。在米・在英10年。ロンドン大学(UCL)卒業・早稲田大学大学院卒業。専攻は化学。

マイクロソフト株式会社に入社、その後株式会社ウェブマネーでマーケティング部門の立ち上げを上司とともに行う。2006年より、現職である株式会社に入社。150サイト以上あるWebサイトに対しての、アクセス解析の選定・導入・運用・教育などを担当。

個人の活動として、アクセス解析イニシアチブスタッフ。アクセス解析の輪を広げる合弁会社に立ち上げ時にスタッフとして参加。FAQやWikiの作成、講演などをさせていただいています。

著書に『ウェブ分析論』(ソフトバンククリエイティブ)があり、ほかにも本気で活用したい人へ!ゼロからわかるアクセス解析導入・運用完全ガイドという連載をMarkezineにて執筆(全30回)。ほかMarkezineにて執筆多数

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オリジナル記事:GoogleアナリティクスPremiumとは? 有料版GAの特徴・機能・対象を解説! [GoogleアナリティクスPremium【短期集中連載】] | Web担当者Forum
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