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SEOでやるべきことはわかった。ちゃんと実行に移すにはどうすりゃいいんだ? [SEOmoz - 検索マーケティングのニュース&テクニック] | Web担当者Forum

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この記事を読むのにかかる時間: 約 7 分

[海外情報]
SEOmoz
検索マーケティングのニュース&テクニック

今週のSEOmozは、SEOで必要な“実際の行動”を起こすために大切なこと。ビデオ記事の内容から、社内SEO担当者にもSEOコンサルタントにも共通して大切なポイントをお届けする。

SEOmozファンのみんな。僕はトム・クリッチロウ。現在はここシアトルにいて、SEOmozであれこれいろんなことを手伝っている。今日はどうやってSEOを成功させるかについて話していこう。

さて、SEO業界では日常茶飯事だし、実際のところコンサルティングのあらゆる分野でもそうなんだけど、こんな不満をよく耳にする。

やるべきことは分かっている。SEOのテクニックがどんなものかも知っている。もっとリンクが必要なのかもしれないし、サイトに変更が必要なのかもしれないということも分かっている。問題点を見つけて解決法を考え出すことが難しいわけじゃない。

難しいのは、それを実行に移すことだ。

今日僕がこれから話すのは、「答えを知っている」という状態から抜け出し、「答えを実行する」ためのコツだ。では、さっそく始めよう。

立派なレポートなんて不要だ!?

第1は「レポートの量を減らす」ことだ。SEOのコンサルティングをやっていて、レポートが僕にとって最大の悩みの種だ。代理店、個人のSEO業者、社内のSEO担当者などから常にレポートがくる。長ったらしい大作で、50~100ページのレポートだ。

僕が働くDistilledでは、レポートをごくごく短くするよう懸命に努めている。Distilledで僕が指導しているみんなにも、このことを叩きこもうとしている。長いレポートを書くことと物事を実行することは違うからだ。

たとえば、レポートを送付するとしよう。それは100ページのレポートで、君は「よし、立派なレポートだ」と思う。そしてそれをクライアントに送る。でも、クライアントはたぶん読まない。レポートで物事が進むことなんてない。だから、長ったらしいレポートを送るのではなくて、僕が思うレポートの2つの主な役割を考えてみてほしい。

2つの役割とはこうだ。

  1. レポートは、誰かに何かを実行するよう説得しなければならない。

  2. レポートは、具体的にどう遂行したらいいかを伝えなければならない。

僕が見たところ、50ページ、100ページというレポートを送る人は、この2つを混同していることが非常に多い。

そんなわけで、変化したり行動したりを誰かに説得するのに、本当に必要なのは1ページだけだ。あるいは、電話をかけたり会って話をしたりする必要があるかもしれない。

たとえば、オンページSEOに大量の変更があって、すべてをやり遂げるには開発者に膨大な作業時間を割いてもらわなければならないだとしよう。マーケティングのディレクターなり責任者なり、とにかく上司のところに行って「この作業を実行してもらう必要があります」と伝えると、「なぜ?」と聞かれるだろう。この質問に答える必要はある。でも、そのために100ページものレポートは必要ない。レポートなんか忘れて、こうした変更を行う必要があるのだと、誰であれ関係者たちを説得しよう。

それから次の役割として、その変更を実行に移すことが必要になる。だが多くの場合、変更を実行に移すとは、開発者チームと協力することだったり、開発者チームの管理者と一緒にランチを食べにいくことだったり、あるいは自らサイト上で作業をすることだったりする。

それを実行に移すために必要な物が何であろうと、そのことに集中するべきだ。長大なレポートは忘れよう。もちろん、時には仕様を書き出す必要もある。出向いて「実は、これらのページ全部でこのキーワード変更が必要です」だとか、「情報アーキテクチャはこうする必要があります」などと説明しなければならない。

文書化しておくべきことは確かにあり、厳格な仕様が必要な場合は、特に開発者のために必要となる。しかしそのことと、多くのコンサルタントがやっているようなこと、つまり、理由の説明と詳細な技術的説明がどちらも入った膨大なレポートを送りつけることを混同してはいけない。理由と技術的説明を切り離すように心がければ、説得と実行を分離できる。大雑把な言い方だが、レポートを書く量を減らそう。実行あるのみだ。

「どう」実施するのかのプロセス

第2は「プロセス」だ。提出されるレポートとか、コンサルティング会社やSEO会社の提案、さらにはブログ投稿でもたびたび見かけるのが、「Xを実施すべきです」という言い方だ。だが、当の会社なりウェブサイトが実際にどういう方法でXを実施するのかについて、ほとんど説明がない。

たとえば、“ゲスト投稿でリンクを増やす”という施策について考えてみよう。君がレポートに次のようにと書くとしよう。

御社に関連する分野でリンクを構築するのに、他の関連ブログにゲストとして投稿するのは、優れた手段です。

僕はたくさんのレポートでこの手のものを見てきた。だが、これでは行動につながらない。この提案をクライアントはいかにして受け入れるのだろう? 実際のゲスト投稿へとどうつなげていくのだろう?

そう、カギはプロセスにある。コンサルティングを行うとき、何かを実行させようとするとき、企業が行うあらゆることの中心にはプロセスがある。まだ行われていないことをやらせたいなら新しいプロセスが必要だし、既存のプロセスがあるなら、SEOに適したものにしたり、思惑通りの方法で実現したりするのに修正が必要かもしれない。

プロセスの考案や改善の際に重要なのは、すでにあるプロセスを理解することだ。だから、もしもSEO会社に就職したり、Webコンサルティングをしたりする場合、あるいは企業内のSEO担当者として働く場合も、「現在は物事がどのように行われているかを」理解しよう。もし物事がどのように動いているかを理解していなければ、変更を提案したり、「これをやるべきです」「あれをやるべきです」などと助言したりできるわけがない。現状を理解していなければ、行き着く先は失敗だろう。

提案をする際には、たとえば「ゲスト投稿を実行してください」という言い方はやめよう。これは行動につながらない。そうではなく、「ゲスト投稿のためのプロセスを御社向けにアレンジしたものがこれです」という表現を心がけよう。

そのためには、誰がそれを実行するのかを理解する必要があるかもしれない。

  • スタッフはいるのか?
  • 増員の必要があるのか?
  • 既存の役割の中でその作業を担当できる人はいるのか?
  • どういう方法で実施するのか?
  • 担当する人は経験があるのか?
  • スキルはあるのか?
  • ツールはあるのか?
  • ほかのトラッキングは実施されているのか?
  • 費用はいくらかかるのか?
  • 5人が終日取り組むことになるのか?
  • 1人のスタッフが片手間でできるのか?

「誰が」「どのように」「いくら」の3つを理解することは、物事を実行する上で本当に役に立つんだ。

随時、仮報告を

第3は、「仮報告」だ。

コンサルティングをしたりSEOの変更を実行に移そうとしたりする場合、僕が思うに、SEO担当者は連絡を避けたがる傾向が強いようだ。数日間、数週間、場合によっては数か月間も暗い部屋で作業し、それからクライアントの所へ出向いて、「ジャジャーン!」と披露することを好む。

「こんなに素晴らしいものができました」とか、「御社のためにこの膨大なレポートを作り上げました」などと言ってから、「やるべきことはこうです」と締めくくる。問題は、説明を受けたクライアントがそのレポートを全く初めて目にするなら、先方にとっては驚きになるわけだが、驚いたからといって物事が前に進むわけではないということだ。

だから、やり方を変えて、自分が提言しようとしている内容を前もって報告することを検討してみよう。たとえば、途中段階で次のように伝えるといい。

情報アーキテクチャがどのような形になるのかをきっちりと示すにはもう少し時間が必要ですが、情報アーキテクチャに何らかの改善や変更を施すことは確かです。

と伝えるといい。こうすることで、直属の上司や、変更を実現させるために説得する必要のある人物に、準備するための時間を与えられる。相手はきっと、「なるほど、素晴らしい。当社は新バージョンのウェブサイトを3か月後に公開する予定だ。今月末までに仕様を出してくれ」などと言うだろう。これで時間枠が決まり、作業をするための枠組みができたというわけだ。

思うに、人は何かをリリースする前、ちょうど自分の赤ん坊を他人にお披露目する前のように、一分の隙もなく万事整えておきたがるというのが自然な感情のようだ。だが、現実の世界、ビジネスの世界においては、仮報告することが望ましい。クライアントと過剰なくらいコミュニケーションを取って、「このような変更を考えています。よろしいでしょうか? ご希望に沿っていますか? こうした変更は可能ですか?」などと問いかけるべきだ。

ここでもまた、作業を担当するのがクライアントか自社リソースかを理解すること。先方が開発者の時間をどれだけ割けるかを把握することは、提言する上で重要な枠組みになるだろう。

コミュニケーション、コミュニケーション、コミュニケーション

第4は「コミュニケーション」だ。ここでは次の言葉を引用しよう。

人が君を好きになったら、変化は起こる

この名言は、Distilledのトレーニングを手伝ってくれたマネージメントコンサルタントのものだ。まさにその通り。

企業は、冷徹かつ厳格で合理的な存在だと思われがちだが、そんなことはない。企業を動かしているのは、君や僕のような人間だ。まあ、僕や君みたいな人ではないかもしれないけれど。でもいずれにせよ、企業は人が動かしている、そこで、君が変更を実現させたいのなら、人に好かれる必要がある。そのために、相手をランチに連れだそう。相手に優しくしよう。仲良くなろう。電話をかけよう。話をしよう。メールでのコミュニケーションは冷たすぎる。代わりに、相手と心の通う関係の構築に努めよう。

繰り返すが、社内SEOであろうとSEO代理店であろうと、とにかく相手に好かれよう。経歴を知ってもらい、今取り組んでいる仕事をどんな理由でやっているのかを伝えよう。君がやっていることの価値や理由を分かってもらえなければ、クライアントにその変更を実行してもらうことなど望むべくない。

だから、人に好かれよう。そのためには、直接顔を合わせることが極めて重要だ。繰り返しになるが、君の立場が社内SEOであれSEO代理店であれ、直接顔を合わせることや、ビールやランチなど、こういったことすべてが実際に変更を現実のものにするのだと思う。人は顔と顔を合わせているとき、ずっと感じよく温かく接するもので、提言や作業の内容が自分にとって重要だと納得してくれる可能性がはるかに高まるからだ。

Distilledの社内で好んで使われている言葉がある。それは、次のようなものだ。

コミュニケーションがすべての問題を解決する。

いかにしてSEOを実行に移すかという問いから抜け出せないなら、誰かとコミュニケーションをとることを考えよう。チームの同僚であれ、上司であれ、クライアントであれ、とにかく誰かとコミュニケーションをとること、それこそが変更を実現させるための方法だ。くれぐれも50ページのレポートを書かないように。

この記事は、Daily SEOmoz Blog に掲載された以下の記事を日本語訳したものです。
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原文:「How to Make SEO Happen - Whiteboard Friday」by Aaron Wheeler(2011/4/14)
記事セレクション:渡辺隆広株式会社アイレップ) 翻訳:株式会社ガリレオ
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